胃・十二指腸潰瘍の治療
こんにちは!
前回は胃十二指腸潰瘍とは?をお話ししました。
今日はその治療についてだったり
胃と十二指腸潰瘍の違いをお話ししますね。
治療については
状況設定問題にも出しやすく、
模擬試験を解いたらわかると思うのですが
2,3問目に治療方法を問う問題が
出題されたりします。
さらっと読むだけでも
あの時こんなこと書いてあったなーと
思い出せることもあると思います。
この記事を読んで
得点アップしちゃいましょうね!(^^)!
では始めましょう!
まずは治療についてです。
狭窄、穿孔、出血などの合併症がある場合は
その合併症に対する治療を行ってから潰瘍に対して治療を行います。
潰瘍に対する治療とは、
NSIDsの中止とピロリ菌の除去です。
胃粘膜保護薬や
PPI(プロトンポンプ阻害薬)を使用します。
PPIとは
胃粘膜には壁細胞と呼ばれる部位に
プロトンポンプという胃酸分泌する
部位があります。
このプロトンポンプを阻害することで
胃酸分泌を抑え症状改善を狙っていきます。
次は胃潰瘍と十二指腸潰瘍の
違いについてやっていきます。
合併症にある吐血や下血ですが、
胃潰瘍での吐血は明るい鮮血を吐血します。
十二指腸潰瘍ではコーヒー残渣様です。
そして排便はタール便(黒っぽい)になります。
これは、胃酸の作用を受けて
赤血球が黒く変色するためです。
しかし、大腸がんや直腸からの出血は
赤い便が出ます。
なので実際の患者さんの吐血や下血の色から
この人はだいたいどこから出血しているかが
ある程度分かるようになります。
それでは前回、ピロリ菌について
触れましたよね。
軽くですがお話ししようと思います。
正式名所は
ヘリコバクター ピロリ といいます。
強酸下の胃粘膜に感染、生息する
グラム陰性桿菌です。
この感染率は加齢とともに上昇し
60歳代以上で約70%です。
国民全体の約半数が感染しています。
主な感染経路は経口からで
生活習慣や衛生環境が関係しています。
この感染によって今回お話ししていた
胃十二指腸潰瘍を誘因するだけでなく
胃癌や胃炎にも大きく関係します。
なのでピロリ菌を除菌することが大切です。
除菌するためには、
今日出てきたプロトンポンプ阻害薬や
抗菌薬を使用していきます。
こんなに細かくはピロリ菌について
覚えなくてもいいですが、
ピロリ菌が誘因となってしまうということを
覚えておいてくださいね。
では最後になりますが
ここで一つ問題です。
消化性潰瘍について誤っているのはどれか。
1、十二指腸潰瘍の好発部位は球部である
2、胃潰瘍の好発部位は胃角である
3、胃潰瘍が出血を起こすとタール便がみられる
4、抗血小板薬が治療に役に立つ
答えはわかりましたか?
今日やったところを出題してみました。
答えは4です。
抗血小板薬ではなくて
プロトンポンプ阻害薬でしたね!
ちなみに余談ですが、
頭痛や腹痛、生理痛など
多種多様に使われるロキソニンってありますよね。
これも実はNSIDsなんです。
1日朝、昼、晩 と
内服し続けたり
痛くて痛くて時間の感覚を開けずに
内服してしまうなんてことあると思います。
ロキソニンって万能で痛みにとても効きますからね!
しかし飲みすぎは注意です。
なので胃薬と一緒に内服してくださいね!
看護師たちはロキソニン=ムコスタ(胃薬)
でロキムコなんて言葉があるくらい
胃薬の存在は大切ですよ(^^)
では!
今日はここで終わりにしたいと思います!
皆さんストレスを抱え込ませずに
ロキソニンを上手に内服してくださいね( ^^) _U~~
お疲れさまでした!